この1年――選挙と共に去りぬ?
昨年からほぼ2年にわたって、とても奇妙な時間が過ぎた。ひとことで表現すれば、――1日は長く、1年は短い――と言いたい。時間を感じるのは1人ひとりである。哲学者は、人間は運動体であるという。...
人生とデモクラシーを考える、発信する since 2006.06.20
昨年からほぼ2年にわたって、とても奇妙な時間が過ぎた。ひとことで表現すれば、――1日は長く、1年は短い――と言いたい。時間を感じるのは1人ひとりである。哲学者は、人間は運動体であるという。...
群れの論理 1960~70年代には、日本人は集団主義か否かという話題がしばしば語られた。単純にいえば集団主義とは、集団(群れ)の論理がすべてに優先し、正統派はそれに忠誠心を発揮する。「あ...
出版の問題意識 40年前1981年7月、拙著『労働組合が倒産する』(総合労働研究所)を上梓した。思い出話の形ではあるが、こんにち、組合活動の手応えがなぜ薄いのかを考える手がかりとしたい。...
魯迅(1881~1936)は、国民党や軍閥の卑劣な包囲網にあって、命を狙われていたから、ペンネームで言論を展開するしかなかった。50いつくかのペンネームを駆使した。 しかし、論調を見れ...
祝意の表現 わたしは1963年18歳で社会人になった。それから70年代いっぱいが、社会的にもっとも民主主義的気風が強かった。70年前後から結婚する仲間が出た。男連中はほぼ素寒貧だ。チープ...
人間はいろいろな発明をしてきた。とりわけ、「共同生活=社会」の発明がなければ、他の動物と同じであったにちがいない。あまりにも当然すぎて、ふだんは社会に感謝する気持ちはない。人間は社会を離れ...
9月政変は消去法 自民党総裁選挙――4人立候補が固まった時点で順位をつければ、1,2がなくて、3,4を選ぶのも容易でない。これがわたしの率直な印象であった。わたしとは選択基準が異なるにし...
感染症危機は増幅された 危機とか、転換期という言葉は使い古されて耳タコだったが、昨年からのコロナ騒動は間違いなく危機である。コロナウイルスは姿が見えないから厄介極まりない。収束の見通しが...
19世紀欧州の新思潮 ジョン・スチュアート・ミル(1806~1873)の主著『ON LIBERTY 自由論』が発表されたのは1859年である。先見性・見識の高い内容で、今日の混乱する世界...
報復が生んだもの アメリカ軍のアフガニスタン撤収は、8月30日23時59分、カブール国際空港を大型軍用輸送機C17が離陸した時点で終わった。軍隊撤収は軍事作戦の終了である。2001年9月...
労働時間から人間時間へ 労働時間と賃金は、実は1枚のコインの表と裏である。――1時間の仕事が1000円になるか、2000円になるかと並べれば、...
朝河選手から矢吹選手へ歴史のバトンタッチ 矢吹晋・横浜市立大学名誉教授の最新刊『天皇制と日本史 朝河貫一から学ぶ』(集広舎)を読んで考えたことを書きたい。 矢吹氏は1938年生、...