月刊ライフビジョン | off Duty

未知なる経験を経て新しい世界に

曽野緋暮子

 3月7日左眼、3月14日右眼の白内障手術をした。白内障手術はある年齢になれば多くの人が受ける簡単な手術だと聞いていた。十数年前から緑内障の予防検査で1年に一度通っている眼科で一昨年、「急がないけれど白内障の手術を考えてもいいですよ。」と言われたが、コロナに罹患して後遺症が長引いた友人が白内障手術でメスを入れたため後遺症が長引いたと思うと話しているのを聴き、因果関係の真偽はともかくコロナが収まるまで手術を待とうと思っていた。

 昨年夏、眼鏡をかけていても見え方が悪くなり眼鏡店に行った。レンズでの調整は限界なので白内障手術をした方が良いと言われた。とは言うもののコロナ後遺症が気になり、グズグズしていたが11月頃、コロナに収束の兆しが出てきたので思い切って眼科に行き、手術の相談をした。簡単に手術を受けられると思っていたが3月まで予約がいっぱいだと言う。折角決心したので何とか早めに手術したいと思い、3月のスケジュールに入れて貰った。

 医師の検査を受けた後、看護師から手術に関するレクチャーを受けた。白内障手術をすると洗顔、洗髪、入浴NGは知っていたが、眼帯が外れても視力が出るまで車の運転NG、自転車に乗ること、力を入れるような作業は2週間NG、草取り等の土いじりは約1ヶ月NGと、NG項目が多いことを初めて知った。手術前にも1月末、2月中旬、3月初めと検査があり、おまけに日程が崩せないのでその間病気、怪我はできないなどなど、落ち着かない日々だった。

 手術当日、目の麻酔だけなので医師と看護師の会話が聞こえる。「目が小さいからレンズが入り難いなあ」なんて聞こえた途端に、自身に装着している血圧計か心電図かはわからないがピッピッピッと機械音が鳴り出して、余計に胸がドキドキする。「無事終わりました。」と言う医師の声でほっとした。

 顔半分を覆うような眼帯をして帰宅。手術した目を下にして寝てはいけないと言われているので、気になってゆっくり眠れなかった。翌朝、医師に眼帯を外して貰いゴーグルを渡された。就寝時を含めてゴーグルは常にしておくようにとの指示。また、1日4回、5分間隔で3種類の点眼をすることも。何となく生活が縛られているような気分だ。右眼の手術後は6本の点眼薬管理となった。

 面倒なこと、NG項目は多くあるが、術後のパアッと明るい視界には驚いた。世の中こんなに明るかったんだ! 白って本当に白いんだ! 手術前は随分くすんだ世界に暮らしていたことを思い知らされた。

 眼鏡を掛けない新しい生活にはまだ慣れなくてつい、眼鏡を探してしまうが、そのうち慣れるだろう。目のためには紫外線除けのサングラスを常用することが良いらしい。1ヶ月後検査が済んだら、カッコ良いサングラスを買おう!

 タイミングよく昨日、4年振りに元会社の同期12名でお花見会をした。今春は桜の開花が早く、ほぼ満開でのお花見だ。おまけにアルコールも解禁になり、久々のビールが本当に美味しかった!! 健康に関する話題に終始したが、動けるうちに皆で旅行しようと盛り上がった。膝が痛い、腰が痛いと言いつつも元気で集まれたことが何よりうれしかった!!!