月刊ライフビジョン | off Duty

ワクチン予後観察記

曽野緋暮子

 6月11日に2回目のワクチンを接種した。

 1回目はほとんど副反応が起きないが2回目は副反応が出ることが多いとの情報が多い。若い女性は高熱などの副反応が出ることが多いらしいが、高齢者ならば大丈夫だろうと思いつつ、万が一寝込んでしまったらとの心配もあったが、地元の大学病院教授の「高熱、倦怠感、関節痛があっても3日位で快復する」との新聞記事で何となく安心感が生まれた。

 私より約5日早く2回目接種をした友人から「腕や腰の関節痛と37.5度の発熱で臥せっています。」とLINEが来た。高齢男性はほとんど副反応がないと聞いていたので、ちょっとビックリ。その後2日ぐらいですっきり快復したとの連絡もあり、あの教授の言う通りだと納得して対策に取り掛かった。それは、副反応で約3日動けないことを想定し、お知らせが来ていた車の点検、介護保険の振込、孫の誕生日祝いの早出し等々を済ませた。念のためアイスノン、スポーツ飲料、解熱剤は余り使わない方が良いらしいが、頭痛は辛いので頭痛薬のロキソニンも用意した。「レンチン!」で食べられる食事セットも割高にはなるが、美味しいという評判のコンビニ製品を数回分備蓄した。

 ワクチン接種会場は1回目と同じだったが、様子がかなり異なっていた。駐車場に車が少ない。前回は入り口に行列ができて係の人も多かったが、それもない。入り口に行くとすぐに中に案内された。会場内での流れもほとんど待つことなく、問診、接種に進んだ。3週間経つとこんなにも運営がスムーズになるのかと驚いた。接種後の待機時間も問題なしとして30分から15分に短縮。一方、係の人に「接種は済まれたのですか?」と聞くと「まだです。」とのこと。医療従事者ではないとは言え、こういう仕事をするなら優先的にワクチン接種をするべきだろう。「新型コロナウイルスワクチン予防接種済証(臨時)」と接種後の注意を受け取り帰宅した。

 1回目とは異なり、帰宅後すぐに腕が腫れて痛くなった。風邪をひいた時のように熱っぽくて身体がだるくなった。接種後の発熱等に対応する窓口の電話番号をスマホの履歴に入力。枕元に体温計、スマホ、頭痛薬、スポーツ飲料等を並べて横になった。早朝、頭痛で目覚めたのでロキソニンを飲んだ。体温37.1度の微熱だが、身体がだるい。洗濯、食事の用意をした後、再び横になる。その後も37度位の微熱とだるさが続くので、1日中臥っていた。翌日、熱は下がったが、倦怠感が収まらないので1日中ダラダラと過ごす。この倦怠感がずっと続くのかと不安だったが、3日目、目覚めると嘘のようにすっきりと快復した。やはり、副反応は3日位で収まるという医師の話は本当だったと安堵した。同じ頃に接種した人に聞くと、副反応が全くなかった人もいたが、発熱や倦怠感はないものの腕が痛くて上がらない、腰が痛くてたまらない等々個人差が大きかった。

 コロナウイルスワクチン予防接種済証(臨時)」を無事入手し、約3週間たったので抗体ができたはずと安心感はあるが、1年以上の習慣となった「マスク、手洗い、ソーシャルディスタンス」は止められない気がする。外食に行こうという気持ちも今のところ起きないなあ。

 ワクチン接種に関しては自治体によって大きな差がある。友人が一言。「都会ほど接種が進まないよね。何でも都会が先だと思っていたけど、田舎の方が先にできることもあるんだね。」