新聞の読書欄に中2・13歳の男子が、今年こそ勉強するぞと張り切ったがやはり勉強したくない。世間では親が子供に「勉強しなさい」と言うからやる気をなくすというが、うちの親はそんなことは言わない。
これは自分のせいだと考えてみた。回答が見つからないので親に相談したら、「その教科に関心がないのでしょう」と言われて、気づいた。その通りだ、関心がないのだ。――そんなわけで、また問題の初めに戻った。
この伝でいくと、国民が「お隣と仲良くしなさい」と言うから、AくんもBくんもやる気をなくすのだが、国民はそうは言わない。したがって、お互いに相手に関心がないことになる。
いずれの国もデモクラシーを共有しているじゃないか。ならば話し合えるでしょう、というのは筋論である。
ところで、お互いがもう1つ共有しているものがある。お互いに、自国民が何を嫌うか。つまり、自分の人気が落ちないようにするにはどうするか。
ややこしい問題ついては、すべて相手が悪いと攻撃するのが一番だ。弱みを見せたと勘繰られて、自国民に嫌われるのが何より恐ろしい。
というわけで、理性的な動きが取れない。
昔、アメリカ人が日本人のデモクラシーを中学生程度だと指摘した。目下の日韓関係もそんなものらしい。