宮沢賢治の寓話に「貝の火」という話がある。
ある日、子兎のホモイは小鳥を助けたお礼に貝の火という宝珠をもらう。その中には不思議な火が燃えているのだが、ホモイがモグラをいじめたり、狐に騙されて欲に駆られているとやがて宝珠の中の火は…、そしてホモイは…。
相手のことを思いやる「謙虚さ」はいつから美徳でなくなったのだろう。この国の人たちは何処に向かっているのだろう。そんなことを考えながら、次の作品のために「貝の火」のイメージをデッサンしている。
写真は「玲瓏グラス」ケント紙・鉛筆
熊のPOOHさん
1954年、桐生市生まれ。
22歳から労働組合の地方組織で32年間組合活動に専念。
2019年3月、定年退職後入学した武蔵野美術大学・通信教育課程を卒業。