学生生活も最終段階に入り、目下卒業制作にとりかかっている。卒業制作は大学での学びの集大成ということになるがこれが最後ではない。あくまで通過点だと心得ている。作品のテーマにアルブレヒト・デューラーの版画作品である「メランコリア」を取り上げた。
デューラーはドイツルネッサンスの代表的画家であるが、私はこのメランコリアに現代社会の抱える「沈鬱」な空気を感じるのである。どうやら卒業後も探究すべきテーマになりそうだ……。
※画像は制作中の作品(F100号キャンバス・部分)で、手前の頬杖をつく天使像がデューラーのメランコリアに描かれている。テンペラ絵具の白(チタニウムホワイト)で下絵を描き起こしたところで、この上から油絵の具を繰り返し重ねていく予定。(写真はモノクロに画像処理)
熊のPOOHさん
1954年、桐生市生まれ。
22歳から労働組合の地方組織で32年間組合活動に専念。
再就職先も定年退職し、現在武蔵野美術大学・通信教育課程で「絵」の修業中。