論 考

破壊

 トランプ氏がティラーソン国務長官を解任。バノンに続いて政権中枢の2人を切った。

 トップのパワーの1つは、情実に流されず部下を切ることであるが、さて。

 言葉遊びで恐縮だが、「トランプは破壊する」と置いてみる。自分を支えている柱であっても切る。目的は何か?

 トランプ氏はもちろん自分の延命が最大の目的だが、その手法はどうやら既存秩序を破壊するにありそうだ。

 もともと対北朝鮮工作ではティラーソンが対話を常に主張していた。彼を切れば手柄は自分1人のものだから、かなり合理的だ。

 次に「破壊するトランプ」と置いてみる。この場合は自分が壊れるという意味だ。なにしろ破壊が目的なのだから究極は自分を破壊するしかない。

 ホワイトハウスが自爆するか!

 デモクラシーとは、さまざまの個性を組み立てていくことであるが、トランプ氏の場合、自分以外の個性は邪魔なのだから、デモクラットでないことは明確だ。これが目下、わたしの最大の観測対象である。