日々道楽

アメリカは正義の守り手にあらず

 朝日社説が、アメリカはかつて「世界の警察官」といわれて世界秩序の守り手だったのに、いまは不確実性の象徴だと批判する。

 わたしは、「世界の警察官」という表現を平気で使う論説氏のセンスを疑う。

 もともとこれはアメリカを批判する言葉であった。いま、トランプのアメリカ第一主義を批判しているように、アメリカが世界秩序を自分流にすることに対して批判したのである。

 アメリカは、少なくとも第一次世界大戦後から一貫してアメリカ第一主義を押し出してきたのであり、かのオバマ氏にしても――控え目ながら「アメリカは例外」だと主張していたのである。

 100歩譲って——警察官なる存在は、人々のために社会秩序を維持するという建前だが、当然その中には不埒な心得違いの奴もいるわけだ。

 アメリカが常に正しいというような気風に通ずる「世界の警察官」という言葉を軽々しく使うべきではない。

 正義を守ろうとするならば、正義を守ろうという国際的見識を掲げて世論形成することが大事なのであって、超大国にお願いすることではない。