みんなのコラム

芸術祭参加「変顔」シリーズ

POOH

  いよいよ武蔵野美術大学の芸術祭が迫って来た。通信教育の学生が芸術祭に参加するのは昨年に続いて2年目となる。今年は教室の一室(8号棟・308)を借りて主に平面作品を展示する予定である。私はF30号のキャンバスで2点ほど油彩画を出品することにしており、現在その制作に追われている。描いているのは自画像である。しかも自らの「変顔」に挑戦している。何故自画像で、何故変顔なのか?
 自画像を描こうと思ったのは、自分を見つめ直す必要性を感じたからである。私はどれほど本気で絵を描こうとしているのだろうか。それを確かめるべく自画像を描くことにした。変顔はSNSで流行ったが、それは自分を隠す行為だと思ったからである。「匿名により自分を隠すことで言いたいことが言える」といった心理状態に共通するものがあるのではないかと思ったのである。自分を見つめるために自分を隠す変顔を描くという発想である。

 ところが描いているうちに気が付いた。今の政治状況を見ていると段々自分が変顔になってくるのだ。しかも段々と怒りの顔に変わってくる。当初の目論見から脱線したかもしれないが、果たして芸術性の高い作品が出来上がるだろうか?
 芸術祭は10月27、28、29日の3日間。小平市の鷹の台キャンパスが会場となる。