論 考

推測

 北朝鮮の祝宴と祝賀公演なるものの写真を見ると、中心人物は満面笑みであるが、周囲の人々の表情は硬い。

 いわゆる会議らしきものを開かず、個別に呼び出しては打ち合わせ、指示を出すのが金正恩の部下操縦術らしい。

 典型的な縦社会で、領袖対部下の関係だから、部下はまず反抗できない。また、相互監視組織だから勝手に横の連絡が取られない――という雰囲気がそのまま写真に出ている。これ、わたしの見立てである。

 いちばん傲然としているのは李雪主である。どこかの週刊誌が、金正恩は李雪主に頭が上がらないと書いていたが、案外、本当かもしれない。

 まあ、よほどのあんぽんたんでない限り、軍事強国になったといっても、先行き不安を感ずるのは当然だろう。