論 考

ご招待

 英国メイ首相が来日された。ブレグジッドの取り組みで忙殺されているのではないかと思っていたのでいささか違和感があった。

 経済問題が首脳会談の柱としても、なにしろEU離脱がどのように展開するか不明だ。日本との貿易関係について確たる見解は出せないし、日本側としても突っ込んだ話ができない。

 EUのルールでは、離脱するまで、イギリスは2国間協定できない。

 日本の経済界は、イギリスがEU離脱しても関税同盟と単一市場に残ってほしい。一方、メイ首相は両方を抜けるという政策である。また、日本側にしても巨大なEU市場より英国市場を優先するわけにもいかない。

 思案していたら、政府はメイ首相を京都のお茶室へご案内した。訳知りが、「お茶を飲みに来られたのよ」という。

 日英共同ビジョン声明(8/31)などが出されたが総花的の感じは否めず。

 ただし「国際安全保障の確保」に関しては、極めて具体的で、安倍内閣が防衛と称してますます軍事的活動に傾斜しているのがわかる。

 新聞報道がいかにも手抜きだったと思う。