月刊ライフビジョン | off Duty

日常生活のキケン

曾野緋暮子

 3月13日からマスク着脱が個人の判断にゆだねられ、5月8日からコロナ感染症がインフルエンザと同等の扱いとなった。でも、本当にマスク外すの?

 自宅前の道路を歩いて通学している小学生達はマスク姿が8割以上だ。いつも買い物に行くスーパー、ドラッグストアでは入り口消毒液設置は今まで通りで店員さん、お客さん共にほぼ100%マスクだ。山歩きの時に立ち寄るコンビニでは車内でマスクを外していてお店に入る時、慌ててマスクを取りに車に引き返す人も多い。店内は全員マスク姿だ。入り口での消毒液は習慣でシュッとしてしまう。

 いつも通っている中高年対象のジムはでは3月13日以降「政府からの指示で消毒液を置くことを止めます。マスクも外していいですよ。」と何度もスタッフが声掛けをするが、スタッフ以外は皆マスクをしている。あるメンバーは「やっぱり、まだ油断はできないのでマスクをしていないスタッフのサポートは受けないことにしている。」と言う。

 確かに前ほど大騒ぎにはならないが、「家族がコロナに罹った。」と言う話を偶に聴くとやっぱり自衛上マスクは外せないと思う。昨年のように酷暑になりマスクをしていることが息苦しくなればマスクを外すことが当たり前になるかもなぁ。

 白内障手術後眼鏡が不要になり、術後のゴーグルもしなくて良くなった。マスクを外して良い時期と重なった。一気に顔を曝すことになる。眼鏡とマスクで顔を隠すことが日常になった3年間が終わろうとしている。眼鏡とマスクを外した顔をまじまじと見てみると、メリハリのないボーっとした顔だ。リップクリームで済ませていた口紅を買わなきゃ! ファンデーション、白粉他メイクアップ化粧品を揃えなきゃ! 眼鏡を口実に止めていたアイメイクアップも再開かな? 等々出費とお化粧時間が必要だと考えるだけで気が滅入る。

 先日、地元の山歩きの休憩時、マスクを外していたら4年振りに会った女性の先輩から「曽野さんも年相応に年寄りの顔になったなあ。」と言われてショックだった! それはそうだけど、マスクと眼鏡で美容(?)から逃げていたツケが来た!!!

 年寄顔を何とかするにはまず、洗顔かな。石鹸を泡立てて顔に乗せて数分置くと良いとか。少しずつ実践と思っていたある日の入浴時、石鹸を泡立てて顔に乗せた。つもりだった。一瞬何が起こったかわからないが、呼吸ができなくなった。

 石鹸の泡を吸い込んだらしい。慌てて水道の水を飲もうとするが喉を通らない。声も出ない。喉がヒリヒリと痛い。水を口に含んで何度も泡を吐き出そうとするが、できない。水が喉を通らないが、水を口に含んで咳払いもどきを繰り返すうちに少しずつ喉に水が通るようになった。けれど、まだうがいができない。うがいもどきを何度も繰り返すうちにやっと「ガラガラ」とうがいができ、声が出るようになった。

 やっとの思いでお風呂から出てとにかく水を飲んだ。喉のヒリヒリ感が取れないのでネットで「洗顔の泡を飲む」で検索。同じような経験者がいた。「お風呂場で原因不明の窒息死」が頭をよぎったと書いてあった。腹痛、発熱が起きる人もいるとか。同じような人がいて思わず苦笑。水より牛乳を飲む方が粘膜には良いと書いてあったが、我が家の冷蔵庫に牛乳はない。また同じことをするかもわからないので牛乳は常備しよう。

 3年振りにマスクを外す日常でこれからどんなことが起きるのだろうか? 何が起きても自分で対処できるうちに日常を取り戻したいものだ。