論 考

働く人を代表する政党ありや!

 本日の朝日は、「立憲党大会 政権監視へ足元を固めよ」と題する社説である。

 政権獲得論で宙を切るよりも、人々が疑問を感じている視線・視野で、政府与党の政策的欠陥を突けというのだろう。

 岡田幹事長は「働く人を代表する政党は1つで十分」と語った。わたしは、働く人を代表する政党は目下1つあるのかどうか疑問だ。1つとしてないから、圧倒的支持が得られないのである。

 維新は典型的ポピュリスト政党だから、働く人を代表しない。

 国民は、組織の幹部には気遣いしているようだが、働く人をどのように考えているか、どうもよくわからない。対決より解決という、わかったようなわからぬ方針は愚策だ。もう伸びない。

 立憲は、「支え合い・多様性」を認め合う社会をめざすという。これは、まあ、自民党とは別だという意思表示だとみる。

 しかしながら、たとえば防衛問題のように大事なところで、気合が弱すぎる。本気が見えない。武器で安全を守るというが、北朝鮮を見れば、日韓米の軍事的結束など恐れてはいない。これ1つを見ただけでも、現在の安全保障路線に十分疑問符がつく。

 もっと、深い本質論ができる政党がほしい。働く人の多くは、どの党が政権とつても同じようなものだ。ならば、次善、三善、四善であっても、現状でいいというところへ収まる。

 ここに刺激を与える発言をしている野党政治家がいるだろうか。

 監視も大事だが、もっと大所高所の構え方がよろしくない。要するに政党アイデンティティが弱い。

 政権を取ろうが取るまいが、政界というシステムにおいて、わが国の針路を間違えぬように、いかなる役割を担えるかが大事なのだ。