論 考

玉突き

 横須賀基地所属のイージス艦の事故が続く。

 6月のフィッツ・ジェラルドが横須賀南西沖100kmで起こした事故は、駆逐艦側に非ありらしい。今回、ジョン・S・マケインのシンガポール沖合事故は、損傷部分からすれば相手側に非ありとなるが、まだ詳細不明。

 軍艦なんだから常在戦場で、航行安全意識が徹底しているのは当然と考えるが、なんとも連続して発生すると奇妙な感じがする。

 緩んでいるといえば、それまでだけれども、昨今なにかと危機が煽られている事情からしても、緩んでいるでは納得しにくい。

 イージス=Aegisは、ギリシャ神話のゼウスが着用していた胸甲の意味で、また、それがいとも簡単に壊れるのも皮肉である。

 話は飛躍して、トランプ大統領に対する反感が米軍内部に少なくないなんて話まで飛び出す。

 一方、米国民主党のゾーン・ログレン下院議員が、大統領の精神不安定につき、医学・精神科の検診をすべしとする決議案を提出するとか。

 もっとも下院情報特別委員会民主党トップのアダム・シフ議員は、憲法修正第25条(大統領の免職、辞職、死亡)を活用した、「身体・精神障害による大統領が職務遂行不能に陥った場合(憲法第2条6項)」の辞任追い込みは、「まだその時ではない」と語ったそうだが——