論 考

不出来の独裁体制?

 中国トップ習近平3期目入りで、邦字紙は概ね独裁の危惧について展開している。筆者も独裁は大嫌いだ。

 ところで、わが国はかつて中空構造の日本という表現もあったが、形式的には中心があるが中味がないみたいだ。

 たとえば岸田政権、しばしば指摘するようにポリシー不在にしか見えない。独裁は1人のセンスによって好き放題やられるからご免だが、ポリシー不在状態であるにもかかわらず、それを補うべき知恵らしきものが見えない。

 中国は対米関係もあって、虚勢も張る。それを割り引いて分析せねばならない。日本は、米国べったりで、自前の羅針盤があるのだろうか。

 もちろん、正々堂々大国の批判をするのは了解だが、わが方の実情を見ると、なるほど独裁者はいないようだが、トップのポリシー不在を補う論調が出てこないのは、不出来の独裁体制と言えなくもない。

 これは本来のデモクラシーではない。天下の大新聞が、わが国の中身スカスカデモクラシーを補う論調を提起せねばなるまい。