論 考

闘うFRB

 米FRBが政策金利を0.75%引き上げて、金利は0.25~0.50%になった。

 FRBの狙いは明確で、トランプ時代に猛烈なインフレを招いた結果を解消するために行動している。

 目標はインフレ率2%だが、6月のCPIは9.1%である。2%は無理としても、4%程度に下がればインフレファイターとして評価されるだろう。

 今回、パウエル議長は、いつもおこなう次回へのガイダンスをおこなわなかった。次回の9月までに新しい数字が出るので、それによって熟慮判断する。

 最大の注目は物価と雇用である。インフレ率2%は「must do」だが、経済のリセッションは避けたい。7月28日発表のGDP速報値は年率換算で0.9%だった。IMF予測では、米国経済2022年は2.3%成長、23年は1.0%成長である。

 秋には中間選挙である。バイデン氏の人気をバックアップする結果になるかどうか。

 それにしても、日銀はすっかりインフレファイターたる本来の仕事ができない。やんぬるかな。