いやな雰囲気だ。物価が一挙上昇する危惧が大きい。
本来、日銀は金融システム安定と国民生活安定(物価維持)が任務であるが、10年前の安倍内閣から、インフレターゲット論を振り回して、金融緩和を驀進した。
いまや、日銀の国債保有高は528兆円、当座預金残高541兆円、金利を上げれば、それぞれ支払い利息が膨大になる。
つまり、日銀は本来の仕事ができない事態に至っている。
黒田氏は、もうすぐ日銀総裁2期目が終わる。後釜にきわめて厄介な荷物を押し付けて遁走する次第である。
ヴェブレン(1857~1929)は、20世紀初めに、今後の資本主義は、金融技術者が資本主義を動かすと予言したが、なるほど、その通りになったけれども、わが国においては、金融技術者総本山の日銀が暴走ドライバーの様相を呈している。
素人の目には危なくて仕方がない。