論 考

残念

 スウェーデンとフィンランドが、NATO加盟申請をするという観測が上がっている。

 両国は第二次世界大戦後、非同盟を堅持してきた。さっそく、ロシアは反発している。なにしろ、NATOの敵はロシアである。

 軍事同盟自体が、緊張を高める。防衛という名目だが、相手はそうは考えない。軍事同盟に加入すること自体が、敵対関係に踏み込むからだ。

 もちろん、目下のロシアのウクライナ戦争がバネである。しかし、時期が時期だから、加盟時期としては好都合かもしれないが、第三次世界大戦がささやかれていることを考えると、せっかくの崇高なポジションを放棄するのは残念だ。

 世界分割、対立関係を固定させるべきではない。