論 考

米欧は、停戦協議の場を作れ

 ロシアの行動は、最初、ウクライナ侵攻をちらつかせて、NATO拡大阻止の交渉の場を作ろうとした。次には侵攻し、ウクライナ政府を転覆して、ロシアの傀儡政権を作ろうとした。これらは、実際の動きが、事前の観測情報と重なる。

 経済制裁が打ち出されて、目下は、停戦の展望が見えない。国連でも、圧倒的多数の国がロシアの無法に対して抗議の声を上げている。ロシアの孤立は明確だが、放置すればどこまでやるかわからない。

 次なるロシアの目標は、ウクライナ占領になるのではないか。ウクライナの人々の勇敢な抵抗が続いているが、このまま進めば、膨大な破壊と殺戮がおこなわれてしまう。

 ウクライナを支援する国々が、世界戦争への拡大を警戒しているのは理性的である。いまは、何よりもロシアの戦争を止めさせなければならない。交渉の場を少しでも早く設置させるよう、米欧は働きかけねばならない。

 ウクライナとロシアだけに停戦協議を委ねるのはダメだ。