論 考

議会の解義

 アメリカ連邦議会の議会力が問われている。

 いま、多数を僅差で制しているのは共和党だが、2期目のオバマ大統領時代に、なんでも反対党化してしまって、独自法案を一切作らず、政策能力を劣化させたという批判が少なくない。

 共和党の大統領を担いだ! のではあるが、この人が格段に政策作りに関心がないタイプで、議会共和党へ丸投げすることしか知らない。

 本人は、もっぱらtrue newsをfake newsであると喧伝することに熱中している。なにしろ、trueをfakeといいくるめなければならないのだから、それなりにオツムはフル回転させねばならない。古代ギリシャで詭弁をもっぱらとしたソフィストの一部も顔色なしの大活躍である。

 こんな事情を眺めていると、議会というものの大切さがよくわかる。

 いちばん大切な理屈は――多数派は、どんな些細な問題であろうとも、数を頼ってはならず、さらに多数を獲得すべく政党間協力をきちんとやらねばならない――ということであろう。

 いま、子ども国会を開催しているらしいが、某氏などは、どんな心持で登場なさるのでありましょうや。子どもの忖度を期待したりして——