日々道楽

日本外交のタブー

 誰もが知っているように、安倍内閣(というよりも安倍氏であるが)は、従来、比較的封印されてきた感じの日本主義(ナショナリズム)を大きく押し出した。

 地球儀を俯瞰する外交という表現を、素直に理解すれば、日本主義に基づいて独立独歩で国際外交を推進する意味である。

 ところが、安倍流日本主義は安倍的ロマンであるとしても、日米安保体制を絶対としているのだから、日本主義の上には、米国がデーンと鎮座ましますわけで、実質的には、安倍流日本主義の本質は米国主義にすぎない。

 たとえば、ロシア外交における北方領土の問題は、仮に島を返還してもらおうとするならば、それらを日米安保体制から外さなければならない。

 ロシアにすれば、単に返還するだけではない。直ちに日米安保体制がロシアの領土に近接するからである。

 今回の選挙で、外交問題はほとんど話題にならない。与野党いずれも避けて通りたいテーマに見える。いま、性根を入れて、日本外交を独立独歩の日本の立場が論じられる政治家がいるか。寡聞にして、わたしは知らない。

 本当の国際主義は、結局、全方位外交しかありえない。安倍流日本主義の本質は、次元としては、街頭でヘイトクライムに精出す諸君と変わらない。

 日本外交が、自由に論議できないタブーを抱えていることを指摘しておく。