論 考

野党と連合の性根が問われる

 菅氏が、幹事長の二階氏を交代させるという情報は、当然ながら自民党内部で二階氏の幹事長が長期継続していること、派閥の強引な押し出しに対する批判が高まっていることの鎮静化を狙ったもので、岸田氏の揺さぶり効果に対する警戒心の表れだ。

 別筋では、衆議院議員任期満了選挙とする情報も出た。ならば、10月5日公示⇒10月17日投開票の流れになるが、いずれにしても菅氏は、自民党総裁選を勝たねばならない。二階氏に対する不人気は党内問題である。自民党議員が浮足立っているのは、二階氏ではなく菅氏の人気がないことだから、二階氏を交代させても、菅氏の後退感が解消するわけではない。

 コロナ対策は、誰がやってもしんどいのは事実だが、人々は決してそうは思わない。無派閥、苦労人を気取っていたが、現実に大派閥のバックアップがあり、苦労人にしては庶民的心情のカケラも見えないからである。

 さて、ここは野党陣営の勝負所である。選挙で野党が共倒れすることを避け、非民主的にして、議会政治を蝕んだ与党に対して、全野党で戦いを挑むべし。そのためには、連合が全野党共闘をバックアップせねばならない。

 「民主政治・議会政治の再建」が旗印だ。気合を入れて勝負してもらいたい。