論 考

内乱化の瀬戸際!

 確たる情報が非常に少ないミャンマー情勢だが、国軍が戒厳令を敷いたことによって、本格的内乱になるかどうかの瀬戸際にあるのではないか。

 中国系の工場や商業施設が襲われて放火炎上したのが、戒厳令の引き金らしい。たしかに、国軍に反対する人々は、中国が背後で国軍を支えているのではないかという不信感が強く、中国大使館にも抗議デモをおこなっている。

 ところで、中国系の施設を襲って放火などすれば、中国が国軍寄りに動くことくらいは、デモに参加する人々は先刻承知であろう。そこで戒厳令を敷いて、本格的にデモ参加者を弾圧する算段になるのも見通していたはずだ。

 だから、外から見ていると、デモ隊が放火したという説は怪しい。暴力を頼みとする陣営が、古今東西しばしば駆使した陰謀作戦と共通している。

 スーチー氏のNLDのリーダーは、すでに、デモを民衆蜂起であって、革命である。革命は勝利せねばならないと声明した。

 国連はじめ、各国が内乱を防ぐためには、当事者を話し合いのテーブルに就かせるしかない。残り時間が少ないのを危惧する。