論 考

神風期待ではどうしようもない

 菅氏が首相就任の際、コロナ感染拡大防止をいちばんに上げたが、それにしては対策らしい対策が見えない。

 緊急事態宣言の2週間延長にしても、要するに感染者数(結果)をみて、ヤマカンで、このくらいやればなんとかなるのじゃないかというに過ぎない。

 しかも、4都県知事会にリーダーシップを執られたくないのが見え見えだから、新聞各紙の評判のみならず、人々の批判もきびしい。

 緊急事態宣言自体が、特効薬でも何でもない。人々に感染しないように注意してくれと言っているだけだ。頼みの綱のワクチンは、だいぶ後手である。

 経済はますますデフレ傾向が深まる。実質賃金は10か月連続でマイナス、非製造業、とりわけ鉄道・ホテル・飲食などの苦境が著しい。加えて輸入品価格が上がると日常生活へさらなるダメージが出る。

 昨年来のコロナ感染拡大について、政府には、いろんな知見が集まっているのではないのか。感染による病状、死亡の内容、それらからもっとなにか適切な対策が発見できないのか。

 内閣、各省庁、与党が結束しているのか。まさにというべきか、元寇の時代から続く、神風頼みに見えて仕方がない。