論 考

コロナは続くよ——

 英国ビジネス・リサーチセンター(CEBR)が恒例の年末報告書で、中国のGDPがアメリカを抜いて世界トップに立つのは2028年になると予測した。また、インドは2030年には世界3位になるとも予測した。

 2025年までの中国のGDPは年率5.7%と見込んでいる。一方、アメリカは1.9%だと見込む。

 従来予測の2030年より早まった。1つの大きな背景は、コロナウイルス対策で中米の巧拙が際立ったことだ。

 本日の朝日・毎日は、いずれも安倍・菅政権がコロナウイルスで行き詰ったとする社説を掲載した。とくに毎日は安倍辞任がコロナ行き詰まり退陣だとする。その通りである。

 続く菅政権は、安倍以来のスキャンダルに「卵(ラン)」が加わった。いわく、「モリ・カケ・サクラ・クロ・カワイ・ラン」というわけで、ランは乱=政変の可能性を秘めているかもしれない。

 WHOが、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」(PHEIC)を宣言したのは今年1月30日であった。ファイザー・ビオンテック、モデルナ、アストラゼネカ・オックスフォードの3つのワクチンが承認されたが、世界で8200万人の感染・180万人の死亡で2020年が終わる。

 来る年の年末がコロナウイルス騒動を過去の話にしているだろうか?

 コロナウイルス騒動が、社会・経済・政治に大きく圧し掛かる事態は続く。とりあえず、人間世界においては、いずこの国も英知を結集して、誰もが納得してピンチに耐えられる気風を構築したいものだ。