論 考

都のみならず日本政治の根本が問われている

都議会議員選挙は有権者の戦略的投票が奏功した。

国民のチェックと意思表示があれば政治の暴走が阻止できる見本。たかが1票が大きな力になる。大事は、「権力に対する統御(=戦略的投票)」だ。

もう1つ、知っておきたいことがある。自民党はとっくに時代対応力を喪失している。2009年にも38議席に落ちており、要するに長期低落なのだ。大日本帝国憲法時代へ復古するような政治を展開しているのがその核心だ。

同時に野党(受け皿)が育っていない。これは、国政全体にそうなのだ。自民党はダメだが、新しい国の針路が提起されていないのである。

さらにもう1つ、新聞は自民党の驕りが指弾されたと書くが、本質は自民党政権の驕りではない。驕りとは増幅に過ぎない。「自民党の本質」が驕り=増幅されているに過ぎないことを、よくよく忘れないようにしたい。

なお、都民ファーストが勝利したのは選挙であって、都政に勝利したのではない。新人議員が育つか。旧人議員も負けずに切磋琢磨してもらいたい。