みんなのコラム

私の「大学でのお勉強」

POOH

 前回の投稿「私が絵画を学ぶ理由」のとおり、私は現在「武蔵美通信」3年次に就学中。この大学のカリキュラムは専攻コースによって一部異なるが、共通科目として「造形文化科目」が設定されている。これは絵の実技ではなく造形を志すものとして学んでおくべき一般教養科目だ。
 私のこれまでの履修科目は「文学」「歴史学」「民俗学」「色彩学」「西洋美術史Ⅰ」「民芸論」「現代芸術論」「絵画空間論」「美術解剖学」などで、現在履修中は「東洋美術史」「西洋美術史Ⅱ」「憲法」「哲学」などである。
 教科書や参考文献を調べ、時には工房や美術館に現地調査もおこなう。それをもとに設定された課題のレポート(2000字前後)を提出。通常1科目に2課題あり、レポートが合格すると科目試験となる。
 実はこれが結構面白い。何が面白いのかというと、まず学びたい科目を自分が選択するから学習意欲が高まる。そして調査中は次から次へと疑問が生じる。疑問が解決した時の面白さは格別。その原動力は好奇心である。
 図書館での書籍検索、本を探しに本屋街を徘徊し探し当てた本を宝物のように通読、熟読、吟味する。そのネタをレポートにまとめる作業がまた楽しい。勿論パクリは厳禁。感想文でもないから自分の考えや意見をきちんと論理的に述べねばならない。
 これにどんな講評が返ってくるのか、これがまた楽しみだ。実はこの作業は「絵を描く」ことに直結している。キャンバスにいきなり向かうのではなく、「自分が何を描きたいのか」それを明確にして、ネタの準備や仕込み無しでは作品にならない。そして何よりも時間に追われないのが良い。嗚呼、現役時代の仕事はどうであったか?