駅前なので、しばしば都議会議員候補者と応援団の演説を聞く機会がある。
——というか、聞きたくなくても聞こえる。聞きたくなくてもというと、いかにも有権者として不埒に聞こえるだろうが、要は、演説らしいものが少ない。
どうしようもない事例を挙げると、はじめからお仕舞まで、名前の連呼が圧倒している。合間に誰かと一緒に都政を改革とか、もっと女性が輝くようにとか、ポスターのコピーと変わらないのである。
たまたま演説らしいと見れば新聞を読んでいる。ただし、これは候補者ではなく応援団であった。
思うに、人々は通過なさるのだから、2分間でまとまった話をする。それを3本くらい用意しておいてくれると、窓から手を振ってあげたい。