論 考

内閣の末路

 朝日新聞調査によると、安倍内閣の支持率が29%・不支持52%と出た。2012年の第二次安倍内閣の支持・不支持率をグラフでみると、26年末を分岐点として、不支持が上昇し、支持が下降してきたのがよくわかる。内閣の末路である。

 この間の安倍内閣の政権運営は、権力によって権威を保ってきた。これが最大の間違いである。権力というものは権威から生まれて、非統治者を納得させるのであるが、安倍内閣はこれが逆なのである。

 また、与党内部に、問題がある場合に然るべく内閣に対して諫言する動きが必要である。内閣という機関が道を誤らず的確に動いていると、人々が納得するためには、問題が発生した場合に、政府与党内部で自浄作用が働いていなければならない。

 自浄作用なく、権力に頼った政権運営をしていることが、支持率が20%台に落ちた理由である。