論 考

アメリカ発スペイン風邪の教訓

 WHOが、中国でのCOVID-19感染のピークは1月23日~2月2日であったと発表した。しかし、世界各国の動向が懸念されていて、依然としてパンデミックが危惧される。

 とくに、日本では感染経路が不明なまま、全国各地で感染が発見されている。

 1918年に、スペイン風邪が世界中で大流行した。スペインの名前であるが、発生源はカンザス州のアメリカ陸軍基地であった。5.6万人が常駐していたが、第一次世界大戦中で公表されず、半年後にスペインで感染がわかった。その時期には欧州大陸で大流行した。

 世界人口20億人で、1億人近くが死亡した。鳥インフルエンザ、H1N1型であったことが特定されたのは1997年である。アメリカでは50万人、日本では39万人が亡くなった。強い致死性の肺炎であった。

 医療従事者が大きな被害をうけ、医療体制が総崩れになった。

 感染経路を把握することと、医療体制の確立が最大の課題である。