筆者 司 高志(つかさ・たかし)
日本年金機構からはがきが来た。年金の振り込み通知書かと思っていたら、中身を見てブッ飛んだ。「なんじゃこりゃ~!」というくらいひどい。年金の支払額がとにかく高い。「どこまでも庶民の給料をしゃぶりつくすであります」と、うすら笑いが見えてくる。
去年、筆者は、派遣会社から企業などに働きに行った。社会保険料の算定基準になるのは、標準報酬月額だが、これが異様に高い。こんなにお金をもらってないはずだ。思い直して、インターネットで調べてみると、会社から支給される交通費(通勤手当)は、社会保険料(健康保険・厚生年金)の計算対象になると書いてあるではないか。交通費は、鉄道会社等に支払うため手残りはない。そこに税金をかければ、会社に行くだけでマイナスになってしまう。結局薄給の一割以上取られている。これで、日本がよくなるわけはない。
よっしゃ、それならごまかしたるか、と考えたくなるのが人情だ。維新の皆さんが国保逃れをした気持ちは、よーわかる! いや、そんなわけないやろ。会社に100%給料の中身を知られているサラリーマンには逃れようがないわい。
だが、維新の皆さんは、うまい手を思いついた。社団法人を作り、そこに議員の皆さんは一定額を収めることにより、理事となる。そして、この社団法人の給料で社会保険を計算するわけである。こうすれば、議員として国保に入って保険料を納めるよりもはるかに安くつく。
庶民には、健康保険料を下げる! などの飴をちらつかせているが、実はこれがとんでもないまやかしなのである。どういうことか。
維新八策2025をみてみよう。「1-1.社会保険料を下げる改革」という項目があり、この中の「5. OTC類似薬の保険適用除外を始め、費用対効果に基づく医療行為や薬剤の保険適用除外を進め、限られた医療財源を重症患者や高額・革新的な医療治療に重点的に振り向ける制度改革を推進します。」とある。
OTC類似薬というのは、保険適用の薬と市販薬が似たような成分を持っているものをいう。つまり似たような成分でありながら、処方箋により保険適用になるものと、市販薬のように全額自己負担になるものがある。痛み止めなどがこれに当たる。
確かにOTC類似薬を保険適用から除けば、保険料は下がるであろう。処方箋に書いてもらっても全額払うのだから、そりゃ保険料は減るでしょうよ。
だけど、「払ったお金=健康保険料+病院代、薬代」という式を作って医療にかかるお金を個人の合計額でみるとどうなるかを考えれば、今のままよりも持ち出しになるのは明らかである。一部のOTC類似薬を使わない人は、値下げになることはあるでしょうけど。
結局これは見せかけだけ。「保険料を下げる詐欺」で最終的には支払うお金は増える。まさにこれが身を切らせる改革の正体である。
そして自分たちは、せっせと国保逃れをやっているのだ。
維新は健康保険についてアンケート調査をやったらしいが、処分されたのはたったの6人。議員というのは、ほかの会社に入って片手間でできるんなら、そういう議員こそ定数削減してほしい。真っ先に維新の議員から定数削減してくれ。秘書も国費をもらいながら、自分の会社からも給料をもらっていたようだが、普通の公務員なら職務専念義務で兼業の許可なんか下りないよ。
やれやれ、議員天国じゃないか。
ところで、年金も社保で払って、国民年金と同額もらうみたいな、似たようなことやっとるんと違いますか?
