論 考

事態が動かせるか?

 北朝鮮は、ここまでアメリカに(北朝鮮を)認知させてきたのは、「核兵器とミサイル開発」のお陰だと確信しているであろう。

 つまり、アメリカが対話に応ずれば次のミサイル発射(実験)をしない。というメッセージでアメリカの対応を注目していると思われる。

 一方、アメリカが対話に応じなければ発射する(しかない)。8月21日から米韓合同軍事演習が予定されているから、期限はあまりない。

 本日、東京新聞社説は「トランプ氏は北朝鮮を対話の場に引きずり出すことに全力を傾けてほしい」と書いた。

 しかし、「北朝鮮が核とミサイルを放棄」しなければ対話に応じないというのが従来のアメリカのメッセージであるから、北朝鮮を引きずり出すためには、アメリカが条件としている「北朝鮮の核・ミサイル放棄を、アメリカが断念」しなければならない。

 アメリカが本来企図していることを断念するか? 文在寅氏が主張しているように「制裁と圧力の目的は対話」なのかどうか。

 危機は煮詰まっているが、事態は相変わらずのペンディングだ。スウェーデンの仲介に期待が寄せられているという話もある。