月刊ライフビジョン | 甘酸辛苦

双子の鳥

POOH

 20数年ぶりに自由美術展に応募し、入選することができた。

 私は23歳で自由美術協会の会員に推挙された。その後40歳を過ぎて労働組合活動に専念しようと絵筆を置き、退会した。そして定年退職後、武蔵野美術大学通信教育で学びなおしてのリベンジである。

 自由美術協会には美術運動の潮流に「批判的リアリズム」がある。

 その意味で批判的精神を養った組合活動の20数年間は決してブランクではなかったと思っている。

 入選作「双子の鳥」は、私自身の中にある「二つの自我」である。今、改めて私の生きた時代とは何だったのか考えている。

  「双子の鳥」F80キャンバス・油彩(自由美術展入選作)


 熊のPOOHさん
 1954年、桐生市生まれ。
 22歳から労働組合の地方組織で32年間組合活動に専念。
 2019年3月、定年退職後入学した武蔵野美術大学・通信教育課程を卒業。