月刊ライフビジョン | off Duty

上にコロナ政策あれば下に情報衆議あり

曽野緋暮子

 2年振りに帰省や旅行で多くの人が県外移動をした今年のGW。私はGW後のコロナ感染者激増が怖くてどこにも出かけずに過ごした。地域によっては激増したものの爆発的とまではいかず、インフルエンザ並みの対応になるのかとのムードも広がった。しかし私の住む地域では、感染者が以前より増えている。10代と10歳未満とが圧倒多数で、その親世代の20代、30代がそれに続いている。このことを考えると確信が持てなかったコロナワクチン接種だが、それなりに効果があるのだろう。

 先日、政府がマスク着用について指針を出したが、世間の目を気にする私達の地域では、当分は着用継続になりそうだ。個人的には2年以上続いた「家の外ではマスク生活」のおかげで、マスクを外して外出するのが恥ずかしい?ような気持ちがあるし、化粧の仕方を忘れてしまった(笑)ことも大きな要因だ。

 コロナ感染対策でピリピリした気持ちがちょっと緩んだタイミングで、久々にM子とランチ。以前から気になっていた広いテラス席のあるカフェへ。検温、手指消毒をしてテラス席で横並びにすわって近況報告。健康、年金といつもの話題が一巡したタイミングで、M子の家族に関わるコロナ騒動の話になった。

 M子の長女の夫の勤め先でコロナ陽性者が出た。夫は濃厚接触者にはならなかったが、受験生の孫がいるので万が一を考えて、試験日まで受験生はM子の家で暮らすことになった。夫が亡くなり気ままな一人暮らしをしていたM子だが、栄養を考えた食事作り、塾への送り迎え等、規則正しく気を遣う日々だったそうだ。預かったのが最後の追い込み期間だったので、合格を聞いた時には心からホッとしたとか。

 M子の次女は県外に住んでいる。幼稚園に通う孫が濃厚接触者となり、1週間の自宅待機となったそうだ。陽性者と接触した訳でもなく話をした訳でもないのに、同じ空間にいたと言うだけで「濃厚接触者」に判定されたとか。まあ、10代未満の陽性者が多いので仕方がないのだろう。小学校に通っている上の子も、「兄弟が濃厚接触者で自宅待機になっているなら休ませてください」と言われたとか。田舎で家族構成がすぐわかる土地柄なので、夫は会社近くのホテル泊で通勤することになった。もちろん、経費は自腹なので手痛い出費だ。

 子ども達が自宅待機なので母親も買い物に出難い。県外なのでM子も簡単にヘルプに行けない。でもママ友達が、ドアの外に食料品や子ども達のストレス解消にと室内用トランポリンを届けてくれて助かった。日頃の人間関係の大切さをしみじみ感じたとか。同じように自宅待機になった子ども達もストレスが半端ではなく、夜遅くパパがそっと、車で遠くの公園に連れ出して走り回らせたと言う話も聞いたとか。

 さて、自宅待機期間の終わりが近づいたので、陰性確認をするために検査を受けるかどうかでママさん達で情報交換したそうだ。

 検査のために医療機関に行ってコロナ感染するのも怖い。薬局で売られている検査キットでOKなのか、最終的に発熱なし、健康状態が良好ならば検査キットで良しとしよう、と衆議一決して子供たちを幼稚園、小学校に復帰させたそうだ。

 現代の子育てはいろんなことがありすぎて大変だ!!!コロナはやっぱり手強いぞ!!!