論 考

日米韓の安保協力

 本日の読売は、GSOMIA(軍事情報包括保護協定)について「『日米韓』安保協力の試金石だ」という社説を掲げた。

 このままだと11月23日に日韓間でGSOMIAが失効する。米国エスパー国防長官が韓国鄭景斗国防相に、韓国の破棄方針決定再考を迫ったが、鄭氏は日本の譲歩が必要であり、かつ北朝鮮との対話の必要性を主張した。

 読売社説は日米韓の安保協力を韓国が軽視しているという調子である。

 一方、トランプ氏は15日、2020年の在韓米軍駐留費を前年の5倍にせよと要求した。

 米韓間のSMA(防衛分担特別協定)交渉は昨年、米国が50%増額要求をして、すったもんだの挙句、前年比8%増で妥協し、1年毎に再交渉する決着をみたところである。

 日本は米国からの武器購入や思いやり予算を気前よく! やっているからトランプ氏の覚えめでたしと見ているのかもしれないが、守ってやるのだからこちらの言い分を飲めというトランプ流からは、「日米韓の安保協力」なる美名が吹き飛ぶ。

 トランプ流は本気で東アジアの安全保障を進める気があるのかどうか、あやしいものだ。