論 考

天の声を拳拳服膺せよ

 7県37河川の52か所で堤防決壊、河川浸水が国管理で22か所、都道府県管理が181か所。土石流・がけ崩れが19都県で140か所。(国交省)

 現段階で亡くなった方が52人・行方不明16人らしい。

 日本では、水災害は水害と土砂災害である。この2つを防ぐのが治水だ。国土条件は、地形が海から直ぐ山という地形で、少ない平野から山間部に向かって人が住んでいる。河川は、水が多い時期と少ない時期の差が極端に大きい。都市化が進むにしたがって被災のポテンシャルは高くなる。

 日本列島は台風・モンスーン地帯にあり、台風が来るのは例年のことだ。

 治水は、農耕文化が始まって以来、治政の出発点である。さらに全国の道路・橋梁、上下水道などのインフラが老朽化しており、これの手当も大変である。政治家諸君には、もっと本気になってもらいたい。

 イデオロギーを振り回して安全保障を大声疾呼するよりも、第一に心がけるべきは、治水という安全保障である。政治を基本に戻せ。