論 考

こちらもおおいに迷惑している

 6月24日、米ブルームバーグ通信が報じたトランプ氏の日米安保不平等論は、検討に値する。日本側もまた、基地問題はじめ日米地位協定に大きな不満があるからだ。

 いまの安倍政権は日米同盟というと思考停止をきたしているが、二国間同盟というものが、それぞれの国において不満を抱えているのだから、ここらで一度検証してもらいたい。

 政府・与党は、日米関係が史上最高の良好な関係にあると吹聴してきた。日本側が一方的に擦り寄って、ゴマすり作戦を繰り返せばすべてよしという幼稚かつ視野狭窄を克服しなければならない。

 日米同盟が世界の秩序と平和構築に貢献していなければ、日本がいかに米国中心主義を掲げようとも、世界に対する背信行為である。

 積極的平和主義なる意味不明の概念についても、理論的整理が必要だ。

 森羅万象ことごとく変化して留まらないことくらいは、わかっているはずだ。