G20蔵相・中央銀行総裁会議が終わった。
米中貿易摩擦の下方リスクを危惧しつつ、会議は手が打てない。報道は、米中に振り回されていると書くが、実は議長国の日本を始め他の18か国に本気がないからだ。
会議が、自由貿易体制堅持、WTO体制を再建することを掲げた場合、反対するのは米国だけである。中国は同意する。
そもそも米中貿易摩擦というが、対中国だけに限らない。貿易問題について、正しくない認識で、間違った方法を押し出したのはトランプ的米国である。
たとえ米国が1強であろうとも、主張すべきことは主張するべきだ。
日本が議長国だからだと言われたくないが、そのように見られているのではなかろうか。日本がリーダーシップを発揮すれば、「おっ」という反響が見られたような気もするが。
日本外交は所詮、状況において現状を丸く収める調整型で、状況に働きかけて変革するという気迫が感じられない。
G20首脳会議の大筋が見えたようだ。逆転のヒットが打てるか。
いまのような時期こそ、奮起一番の糸口を作らねばならない。世界を飛び回っているのは、そのためだろう。