2015年のイラン核合意について、イランが合意を遵守しているのに、トランプ政権は難癖をつけて、イラン原油の全面輸入禁止措置を取った。
好き嫌いは感情であるから理性も何もない。
米国の狙いは、経済封鎖でイラン国内が荒れて政府を転覆させたいという狙いだ。ところで、インフレやモノ不足に難儀しつつ、イランの人々は耐えている。目下、米国の策謀は成功していない。
5月12日、UAE東部150kmのフジャイラ沖で、ノルウェー(1隻)、UAE(1隻)、サウジ(2隻)のタンカーが、大事には至らなかったが一部損傷を受けた。
ボルトン大統領補佐官は29日、証拠を示さず、イランの仕業だと決めつけた。明確な証拠もなくイランによる危機を煽るのはフェアではない。
1964年8月、ベトナムのトンキン湾で米国軍艦が北ベトナムの魚雷攻撃を受けたと、米国が発表したことを思い出す。これが米国の謀略であったことは71年に暴露されたが、その間、誰も確かめようがないから「言ったもの勝ち」であった。
トランプ氏がイランと衝突したくはないという情報が流れる。一方で、なにしろ、世界中どこでも何でもありの国柄だから、とても安心できない。