トランプ氏が、日米貿易交渉について「8月には非常に良い発表ができるだろう」と語った。非常に良いとは、もちろんトランプ氏にとってである。
これは、すでに結論が出ており、発表を参議院選挙後まで待ってやるという意味だと、わたしは解釈する。
あたかも王様に対する接待漬け、ゴマすり戦術であったが、どうやら効果がなかったらしい。
本日の朝日社説は、「もてなし外交の限界 対米追従より価値の基軸を」と題して、価値の基軸として3つ並べた。
① 米国が間違った方向に向かわないようにトランプ氏に直言する。② 経済も安保もルールに基づく多国間の協力を重んずること。③ 自由と民主主義、基本的人権、法の支配といった価値を基軸にすること。
そして、結びの言葉は「擦り寄るだけでは国際社会における日本の責任を果たせない」とした。①②③は、すべてアウト。であるから、国際社会における日本の責任は果たせていないという次第である。
読売社説は「多国間協調を主導する同盟に」と書くが、そんなことが話された形跡はない。さらに、北朝鮮に対する制裁を維持せよと主張するが、本当に危なくて厄介なのはトランプ舌弾ではあるまいか。
中身のない芝居を見せられたとしか表現のしようがない。やんぬるかな。