論 考

日朝関係を前進させるべき

 文在寅・トランプ会談について、両者の見解が異なるとして、読売「北朝鮮の非核化 韓国は米国と歩調を合わせよ」、毎日は「現実的な対北交渉を」(いずれも4/13)と主張する。

 両首脳の違いは、文在寅氏が漸進的に交渉を進めようというのに対して、トランプ氏は非核化というグレートディール論、一挙にやるという構えである。

 表面的には全く異なるが、トランプ流でも、現実的進捗工程を抜きにはできないのであるから、少し考えればさしたる違いはないともいえる。

 トランプ氏は、目下経済制裁強化は望まずとしているから、先の2回目の首脳会談の前に止まっている。

 要は具体的戦略ができていないのである。

 もう一つは、わが新聞はいずれも政府と足並み揃えて「他人事」的論調であるが、わが国がやるべき交渉にまったく言及しない。

 政府は、拉致問題解決をただ吠えるだけではなく、日朝関係を動かす交渉をやらねばならない。日朝間の戦争終結について前進させるべきである。それが拉致問題の解決とつながっている。