論 考

有権者のぶつぶつ

 道端に黙って立っている若者がいて、通り過ぎようとすると黙って頭を下げる。頭を下げられて無視するのは失礼だから当方も頭を下げる。

 ちらりとみれば背後に旗を立てている。ちゃんと見る気がしない。

 マイクで中身のないことをがなり立てられるのも嫌だが、清々粛々と、礼儀正しく! やっていればいいという感覚も肌合いが違う。

 選挙作戦というよりも、就職作戦としか見えない。

 一言疑問を呈そうかとも考えるが、作戦成功だと誤解されるのも癪である。通りすがりの無名人が筋論を語ったくらいで性根が変わるとも思えない。

 たぶん区議会議員選挙に出るのだろう。そのための人格・識見があるか否かについてお考えになっていない気配である、としか私には考えられないのであるから——

 ま、こんなのも含めて、少しでも地方政治を前進させたいものだ。