論 考

わかりやすい外交ですね

 日経新聞が政府に対して「わかりやすい外交をせよ」と提言する。それの実践か?

 海自哨戒機と韓国海軍駆逐艦との交信トラブルについて、防衛省が哨戒機の記録を公開したくないのに、安倍氏が公表を命じたという。

 当方の手の内を明らかにしたのだから、後は相手の対応を見て冷静に処理してもらいたい。

 ルールや手続きは、厳正にやらなくちゃならん。なるほど、筋を通すことは大切だ。

 さりながら、安倍氏自身、顧みて内心忸怩たるものがないのかしらん。

 「偽善者よ、まず自分の目から梁を取り除けるがよい。そうすれば、はっきり見えるようになって、兄弟の目からちりを取り除けることができるだろう」という言葉もある。(マタイによる福音書 第7章-5)

 日韓未来志向と大声疾呼してきたが、今回、現場がカリカリする以上に司令官の頭に血が上ったようだ。間違いなく器が小さい。

 はたまた、他国に対して、仮に国民感情が怪しくなったとしても、毅然として礼節を重んじるのが政治家としての態度だと思うが、率先して、国民感情に火をつけかねないようなことをしでかしたのは誉められない。恥ずかしい。

 わがほうよりも相対的な小国に対して高飛車にふるまうのはみっともない。元気を持て余しているのであれば、さっそく、日米地位協定の不都合を改訂してもらいたい。