論 考

いいじゃないの、いまがよければ--か!

 2019年度予算案を名付ければ、「経済再生と財政健全化の共倒れ」だ。

 さすがに読売社説も「異例の景気対策」とし、財政再建の道筋のあいまいさと、国土強靭化名目でばらまきになることに危惧を示した。

 そもそも、国家予算が膨れ上がることは何ら自慢にならない。

 1980年代には「Cheap government」が語られたが、いまや昔語りで、政府予算に借金してまで大型予算を組ませるのは、日本経済の活力なさを象徴している。

 朝日社説は「不安が募る」と書いたが、その通りである。

 政権の無責任体質がそのまま表現された予算案である。