論 考

超党派の良識

 13日にアメリカ上院が、イエメン内戦へ介入するサウジへのアメリカの軍事支援停止を求める決議案を採択した。民主党の提案に共和党の議員も賛成して、56対41である。

 カショギ記者殺害疑惑のムハンメド・ビン・サルマン皇太子に対する非難決議案は全会一致である。

 イエメン内戦は2014年からで、市民数千人が亡くなり、いま国民の70%に及ぶ1,400万人が餓死寸前だという。

 フーシ派と政府軍が戦争しており、政府軍をサウジを中心とする連合軍が支援し、サウジをアメリカ軍が支援する構図である。

 トランプ大統領は拒否権行使の構えだが、来年1月からは下院を民主党が主導するから、やがて下院でも可決されるだろう。

 上院の多数派である共和党から決議に賛成する議員が出たのは、おおいに意義がある、とわたしは思う。