論 考

AIキャスター

 新華社のテレビにAIキャスターが登場した。

 当然ながら疲れを知らずニュースを読み続けられる。目下はデモンストレーションであって本格的に採用するのかどうかはまだはっきりしていないらしい。

 とはいうものの、ただニュースを読むだけであれば、番組を主宰するキャスターとは違う。単なる原稿棒読み機械である。

 原稿がきちんとしたものであれば、昨今のオタンチンなキャスターやコメンテーターよりは上等か。(もちろん、これは皮肉である)

 人工知能における情報は、記号が表す内容を捨象したものだから、ニュース(記号)の意味を考えるのは、原稿を書く人である。

 キャスターは他者と対話する能力が必要なので、その能力を備えるAIは、まだ登場していない。

 いずれにせよ、ニュースを聞いて、そのまま受け入れるだけであれば、すでにAI視聴者ということになりますねえ。うむむ。