クレイディスイスによると、世界で純資産10億ドル以上を保有する人が2,158人で合計8.9兆ドルだそうだ。
世界の資産総額は317兆ドルで、2000年には117兆ドルであった。2000年から2.7倍にも膨らんだ。
人々の生活が2.7倍に見合うように向上していないのは誰もが知っている。
2008年の米国発世界金融危機を乗り越えるために金融緩和を推進したが、いまも基本的にその流れにある。
不動産や株などが、名目的に上昇しているのであって、社会の富が大きくなったのではない。
世界中で露呈しているポピュリズム(衆愚政治)の根源は、政治権力と富が結託して、庶民の生活を向上させる方向に進んでいないことによる。と、考えても間違いではないであろう。
庶民が権力と富の結託による社会の経営に関してきちんと目を向けず、政治家の派手な煽動に踊っている限り、ポピュリズムはますます進むに違いない。