論 考

日中首脳会談の要点

 10月25日から27日に安倍氏が訪中し、26日には習近平氏と会談をする予定である。

 わたしが注目する1つは——従来、中国政府は、米中関係が円滑であれば、日中関係はそれの枠組みから外れることはないという見方であった。これがどうなるか。

 いま、世界の厳しい見方では、米中関係はトランプ流による貿易摩擦だけではなく、新たな「冷戦」に入ったという説がある。

 トランプ流にはホワイトハウスでも、共和党内部でも慎重に対処せねばならないという見方が強いとされるが、対中国に関しては対中強硬派がトランプ流を一層推進するという見方である。

 日本が自由貿易の旗を堅持しうるのであれば、中国は歓迎するだろう。また、自由貿易の旗を掲げる以上、日本も対中関係改善によって、トランプ流に一石を投ずることができる。

 しかし、日本的カジノについて、トランプ氏の売り込みをごまかしていたように、果たして安倍氏が愛国者! として振る舞えるか否か。

 首相時代の小泉氏はアメリカから(アメリカの)「軍曹」と陰口を叩かれたが、安倍氏はついに(アメリカの)「ポチ」という厳しい評価が出ている。

 いわば、こうした観測の裏がとれるかもしれない。