日々道楽

未来なき大統領

 トランプ氏の国連演説(9月25日)には笑い声が出たそうだ。苦笑、嘲笑の類であったと思われる。

 なにしろ、「グローバリズムの思想を拒絶し、愛国主義に基づいて行動する」と語る。1年前には、いまにも戦争を始めるかのような勢いで金正恩氏を罵倒した同じ演壇で、今度は、これ以上持ち上げられないほど持ち上げた。

 昔、銭湯の湯船に浸かりながら、あるいは居酒屋の一角で、理屈にならない大演説をするおっさんがいましたねえ。

 わたしは、単純に年齢によって、他者の発言や行動を慮ることのないように注意しているけれども、氏もまた古稀を越えている。

 性善説も性悪説によっても考えたくない。

 性質が豪放磊落だと考えるにしても、ド外れている。

 思慮深いかと考えると、浅慮、短慮に思えるし、危なっかしい。

 理屈をいえば、デモクラシーに立てば、それには国境がないので、グローバリズムの思想を拒絶できない。そうすると、氏はデモクラットではない。

 今日において、他国を排する愛国主義を主張することは明らかに復古調であって、つまり、トランプ氏は過去以外には目的地を見出せないのである。

 「恍惚」の人に見えて仕方がない。