論 考

高齢社会

 高齢社会の記事には、器の対策に関するものが多い。これは大切な生活の基盤であるから当然である。

 一方、器(社会)を活用して生きるのは1人ひとりであるから、「生き方」の構えというものについて、もっと関心を向けたい。

 高齢社会とは、1人ひとりが生きる期間が長くなった。もし、誰もが王様だとすれば、取り巻きが常に王様の退屈を紛らしてくれるが、大方の個人は、自分で退屈せず愉快に暮らす工夫をしなければならない。

 単純にいえば、いつも自分が考えるにふさわしい「何か」をもつことが大事であろう。それを通して自分を表現するわけだ。

 これが自分にとっての本当の人生の伴侶だと、わたしは思うのである。